メカ(ムーブメント)の速度の個体差について※18弁

速度の個体差を調べる

当店では、自社組み立ての場合、メカ(ムーブメント)の速度が基準値内で収まるように検品をしています。

まれに「速度が速過ぎでないか」とご指摘を受けることがございますので、検品後のサンキョー18弁ムーブメントの在庫(曲違い)を100個を調べてみました。
※当店予想の独自基準なので、メーカーが設定する基準値ではありません。

 

調査結果

体感として、メーカーとしては基準から2割程度(18弁では、通常、前後に3秒ぐらいまで)の誤差を想定しているようです。

一般的には、18弁は約15秒か約12秒の編曲(1回転あたりの時間。空白時間含む)が多いので、前者は約12秒、後者は約9秒を切ってくると速過ぎかもしれない、ということになります。

・誤差があまりない
±1秒以内 51

・遅め
+1~2秒 10
+2秒~基準内 8
+で基準外 0

・速め
-1~2秒 14
-2秒~基準内 16
-で基準外 1

±1以内に入るものが多いものが比較的多いものの、広く分布しています。どちらかといえば、速度が速いものが多いようです。
 サンキョーのオルゴールは構造上、速度はバラついてしまうもののようです(この傾向は、体感としては高級品にも見られます)
また、検品後であったのに基準外と見られるものが1点出てきてしまいました。
気をつけたいと思います。

以上のような感じでした。

 

結論

実はオルゴールの編曲はかなり詰め込むので、もともと速めに編曲されている場合も多いです。

更に、今回の結果では比較的速い個体が多かったので、相乗効果で『18弁オルゴールは速めに聞こえる場合が多い』という結論に至りました。

本来は遅めの方が向いているとは思いますが、メーカーから送られてくるのはこの結果と類似した傾向が強いと思いますので、ご容赦いただければ幸いです。

“メカ(ムーブメント)の速度の個体差について※18弁” への 1 件のフィードバック

コメントは受け付けていません。